遊戯の展開 2015年 108x108cm

 

別に向こう側の景色を描きたかった訳ではない   手前の水滴を描いているうちに   内側に人らしきものがいたので

何をしている?   シャワーを浴びて   ほう   レストランで食事をして   まぁ そうとも見える?
見る人がご自由に

見えにくい方が想像が広がるし   描かない方が観るものが拡がるし   絵は描きすぎてはいけないのかも

そういえば   描きたいところからグイグイ描いていって   立体感だの強さだのを競っていた
描けば描くほど現実に近くなり   それが快感になった   でも実際には想像からどんどん遠ざかった

線を束ねて面にして   面を重ねて立体に   何を追求していたのか
存在、空間?   でもそれは大切?   そう思い始めたら 急にベクトルを逆向きに
立体の次元を下げて平面に   平面の次元を下げて線描に   線描の次元を下げて点描に
小さな小さな点の粒子を   そっとピンセットで画面に並べていく   その平面を   
レイヤーのように幾重にも幾重にも重ね合わせ
面白い・・・

宮廻正明

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